こんにちは!Kdanライターの津山です。
近年では電子印鑑を利用して書類を電子化する企業が増えています。皆様の中にも「うちも、そろそろ電子印鑑に切り替えないと…」と危機感をお持ちの方もいらっしゃるはずです。
電子印鑑は誰でも無料で作ることができ、さらにPDF上にも捺印できる、非常に便利なツールです。無料で作成した電子印鑑を、気軽に署名代わりとして電子化した契約書や請求書に貼り付けられたら、とっても便利ですよね。
今回は、PDFで使える電子印鑑の作成・編集方法、そしてさらに電子印鑑に法的な証拠力を持たせ、安心して活用する方法を、まとめてご紹介します。
Table of Contents
PDFに捺印するための電子印鑑を作成・編集する方法

政府の後押しやコロナ禍によるテレワーク対応のため、企業の資料の電子化が急速に進む中、電子印鑑は今後、ビジネスを進める上で欠かせないツールとなるはずです。
そこで最初に、PDFに捺印できる電子印鑑の簡単な作成方法を、目的別にご紹介します!
Adobeを使って無料で電子印鑑を作成・編集する方法
Adobe Acrobat Reader DCを利用した、とても簡単に無料で電子印鑑を作成・編集する方法を紹介します。
①Adobe Acrobat Reader DCでPDFを開いた後、右上のツールから「スタンプ」を選びます。

②スタンプから「電子印鑑」のメニューを選びます。

③メニューを選ぶと、名前や企業名を入れる場所が出てきます。こちらに必要な情報を入力します。

④最後に好きなデザインを選んで、PDF上に貼り付ければ完成です。
もし、名前や部署を別の内容に編集したい場合は、スタンプ>スタンプパレット>電子印鑑と選択します。
お好みの電子印鑑の上で右クリックをすれば、「ユーザー情報を編集」というメニューが出てきます。こちらをクリックすると、名前や企業名を変更することができます。

Adobeで作成した電子印鑑は、無料で使える一方、Adobe上でしか利用できない・デザインが選べない・印影のダウンロードができないといったデメリットがあります。
電子印鑑を、幅広いシーンで活用したいとお考えであれば、以下の有料サービスを利用して作成する方法がおすすめです。
デザインにこだわる方に!電子印鑑が作成・編集できる有料サービス
ビジネスで利用する印鑑(実印・角印・会社印など)を全て電子化したい、デザインにこだわりたい、電子印鑑の画像をダウンロードしておきたい、とお考えの方は、有料のサービスの利用がおすすめです。
以下に、おすすめの電子印鑑作成サービス3選と、費用をまとめました:
ハンコヤドットコム
法人 角印タイプ 6,980円(税込)
完全オリジナルデザインのため偽造がされにくく、こだわりの印鑑を作りたい方におすすめです。

Sirusi
デジタル印鑑画像 角印 3,300円(税込)
デザイン性が高くお値段もリーズナブルです。実物の印鑑を購入した場合、550円で追加の電子印鑑の作成ができます。

はんこの森
デジタル印鑑 SET (代表印+角印) 900円(税込)
デザインはあまり選べませんが、とにかく安く抑えたいという方におすすめです。

今回、紹介した電子印鑑の作成方法以外にも、Excelを使って無料で電子印鑑を作成することもできます!詳しい手順は以下の記事で紹介していますので、参考になさってください。
また、電子印鑑は、正しく活用すれば、テレワークを阻害する「紙書類への対応出社」を解消できるなど、企業にとって、多くのメリットがあります!電子印鑑が企業にもたらす効果について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
PDFに捺印する電子印鑑の種類と法的効力の違い

場所を選ばず捺印ができ、非常に便利な電子印鑑ですが、利用の際には、手元の電子印鑑に法的な有効性があるかどうか、注意が必要です。ここでは、法定拘束力が異なる2種類の電子印鑑について説明します。
法律面における違いを把握しておくことは、訴訟トラブルや、税務調査での指摘を回避することにつながりますので、ぜひ最後までご確認ください!
2種類の電子印鑑と法的な効力の違い
電子印鑑のみ
単に印影をスキャンして画像化(PNGやJPGで保存)したり、印鑑作成ツールやオフィスソフトを使って印影をデータ化したりしただけの電子印鑑を指します。
誰でも無料で簡単に作成できる一方で、使用者の情報などを含まないため複製されやすく、単体の利用では法的証拠力が弱いという点がデメリットです。
電子印鑑+電子証明書付き
企業が作成した印影データに、使用者や、捺印の時間を示すタイムスタンプなどの情報を保存した電子印鑑です。
政府が認定した認証局で、本人確認ができる電子証明書の発行を受ければ、実印の代わりとしても使え、法的証拠力が非常に高くなります。ただし、電子証明書の発行に年間数千円〜数万円のコストがかかります。
第一章で作成した電子印鑑は、企業が作成した段階では「電子印鑑のみ」のパターンとなっています。
電子印鑑だけでは法的に無効になる?

電子契約に関する過去の判例を見ると、たとえ電子証明書がない電子印鑑を使用しても、別の手段で当事者の意思確認ができれば、法的に有効と認められるケースもあるようです。
しかし同時に、契約書などの重要書類を電子化する場合は、国税庁が定めた保管ルール、電子帳簿保存法への対応が必須です。具体的には、電子文書の改ざんを防ぐため、サインした時間や、改ざん履歴の確認ができるシステムの準備が求められます。
2022年に改正された電子帳簿保存法の詳しい内容については、こちらのブログも参考にしてください。
電子印鑑の法的効力に関するまとめ
まとめると、企業が作成した電子印鑑は、単体でも認印としては十分使えます。また、判例からも、政府から認定を受けた認証局による電子証明書を電子印鑑に付与しないと、書類が無効になる、というわけではないと考えられます。
ただし、従来、実印や会社印を捺印していた請求書や契約書などの重要文書は、電子帳簿保存法への対応が必要です。そこで、後ほど説明する専門のサービスと組み合わせて利用することをおすすめします。
PDFで安心して電子印鑑を使いたい方におすすめのサービス
では最後に、企業が安心して電子印鑑を使うための方法をご紹介します。それは、電子帳簿保存法にも対応したKdanの電子契約サービス「DottedSign」を活用することです。

第二章で説明した通り、Adobe等のツールで作成した電子印鑑の印影だけでは、本人証明能力が低くなります。また改ざん履歴の追跡機能や、タイムスタンプ機能がないため、トラブルが起きた際や、税務調査の際に、法律面で不安が残ります。
しかし、DottedSignを使えば、電子証明書に値するレベルの本人証明や、電子帳簿保存法の保存要件にも対応しているため、法律面でも安全に電子印鑑を使用することが可能です。

またDottedSignは、現在の紙資料をPDF化し、直接DottedSign上にアップロードすることができます。特別な準備も必要なく、導入後すぐに、電子印鑑を、法的拘束力を持たせた形で捺印することができます。(Adobe上で作成した電子印鑑は除きます)

具体的な電子印鑑の捺印の仕方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:プロフィール情報の設定方法と、プロフィール情報を使用してドキュメントにサインする方法
電子印鑑の導入にあたって、デジタルに詳しい人材がいない、多くのコストがかけられない、といった悩みを抱える企業でも、DottedSignならリーズナブルな費用で、書類を安全に電子化することが可能なのです。

現在、DottedSignは14日間の無料トライアルを実施しています。電子印鑑の活用をお考えの方は、ぜひ、こちらからご連絡ください!