ESG経営の事例とは?ESG経営の基礎はこちら

こんにちは、Kdanライターの津山です。今回は今注目の ESG経営とその事例について説明します。

ESG とは、環境 (E: Environment)、社会 (S: Social)、ガバナンス (G: Governance) の英語の頭文字を合わせた言葉です。簡単にいうと、地球にやさしい経営で長期発展を目指すことです。

気候変動や人権保護が注目される今、 ESG経営という言葉が頻繁に登場するようになりました。また投資家も ESG経営に注目しており、日本でも ESGに配慮した企業への投資(サスティナブル投資)残高がここ7年で10倍近くに増加しています。

ですが中には「 SDGs (持続可能な開発目標)」との違いや、実際にどのように ESGを経営に活かせばいいのかわからない!という方も少なくないでしょう。

そこで今回は、 ESG経営の概念、 SDGsとの違い、実際の事例まで、初めての方にも分かりやすいように説明します!また特別にKdanの本社がある台湾のESG経営事例も紹介しています。

ESGを経営に活かしたい方、日本以外のESG事例も知りたい方はぜひチェックしてください!

ESG経営とは?

ESG経営とは

まず初めに、ESGの定義と、 SDGsとの違い、そしてESGが注目される理由を簡単に説明します。

ESG経営の定義

ESG経営とは、環境 (Environment)社会 (Social)ガバナンス (Governance) に配慮した経営をすること、すなわち温暖化や水不足、人権問題や差別、不正防止などに配慮した経営を行うことを指します。

ESGとSDGsとの違いとは

SDGsは、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標 (Sustainable Development Goals) 」のことです。2030年を期限に、貧困をなくすなど17の目標を定めました。

ESGとSDGsですが、ESGは「企業の長期目標」を示すのに対し、SDGsは「全人類が目指すべき目標」である点が異なります。ですが企業がESGに配慮した経営をすることで、SDGs達成に貢献できることは間違いありません。

今、ESG経営が注目されてる理由

なぜ最近ESGという言葉をよく聞くようになったのか、それは不確実な未来と、SDGsの採択という2つの理由があります。

ESG経営が注目されてる理由その1
不確実な未来に対する対応

現代は急速に進むIT革命や環境変化など、将来の不確実性が高い時代です。そのため企業がESG経営を通じて、中長期的なリスクや変化に対応し、持続性を確保できるかどうかが重視されるようになりました。

ESG経営が注目されてる理由その2
SDGs採択による大型投資家のESG投資の強化

2015年のSDGs採択も、投資家が企業のESG経営に注目するきっかけになりました。特にアメリカとヨーロッパを中心に、世界の ESG 投資残高は2014年から比べ7割も増えています。

ESG経営のテーマ別の取組み例

では次に、ESG経営の具体的な取組み例を、E・S・Gの種類別に紹介します。

環境(Environment)への取組み

環境への取り組み

環境問題には、再生可能エネルギーの使用推進や廃棄物を減らす取組みが有効です。

具体例:

  • ペーパーレス化の推進
  • 太陽光など再生可能エネルギーの活用
  • ハイブリッド車やEV車(電気自動車)の採用
  • ゴミの量を最小限に留める簡易包装への変更 など

ちなみに日本では22年3月、エネルギー利用が多い事業者に非化石エネルギーへの転換計画を促す法律改正が閣議決定されました。(省エネ法の改正)

日本も国をあげて、企業のESG経営への取り組みをさらに加速させようとしています。

社会(Social)課題への取組み

社会課題への取り組み

社会問題には、人権問題への配慮や個人情報の保護、ワークライフバランスの推進などの取組みが有効です。

具体例:

  • テレワークなどの働き方改革
  • 育児・子育て支援の充実
  • 障がい者雇用の促進 など

 

筆者が以前勤めていた会社でも、2020年に障がい者雇用を専門とした子会社が創設されました。人々の多様性に配慮したESG経営の一つの方法と言えます。

ガバナンス(Governance)強化への取り組み

ガバナンスへの取り組み

ガバナンスに対しては、積極的な情報開示や資本効率の向上、不正防止に向けた意識改革などの取り組みがあります。

具体例:

  • 社外取締役、監査役の設置
  • 内部通報制度、スピークアップ窓口の設置
  • ワークフロー導入による情報管理の強化 など

ワークフローを導入する方法やメリットついては、こちらの記事も参考にしてください。

 

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ESG経営の3つのメリットと課題

ESGのメリットと課題

ESG経営には企業価値向上などのメリットがある一方、成果が見えにくいという課題もあります。ここではESG経営のメリットと課題を詳しく紹介します。

ESG経営の3つのメリット

・長期的な企業価値の向上

ESGの課題に取り組むことで投資先としての評価が上がり資金調達がしやすくなります。また企業としての信頼性やブランド力の向上に繋がり、顧客からの支持も得やすくなることが期待できます。

・優秀な人材の確保

就職先で「社会貢献したい」と考える新卒は7割を超えるという人材会社の調査結果も出ており、ESGに取り組む姿勢を見せることで優秀な人材を確保できる可能性が高くなります。

・企業のリスクを回避

ESGによるガバナンス強化により、経営情報の改ざんや隠蔽などの不正が起こりにくくなります。また情報管理を強化することで、情報漏えいなどセキュリティリスクの低減にもつながります。

ESG経営の課題

ESG経営の課題とは

・投資家にとってメリットがわかりにくい

ESG経営に取り組む企業は短期的な収益だけでなく、長期的な持続可能性を追求します。そのため短期的に利益を得たい投資家からは選ばれにくいです。またESG経営の影響は、決算情報や財務情報から読み取ることが難しいのも課題です。

・企業も短期的な指標では成果が判断できない

ESG経営は「持続的な発展に貢献する経営」が目標なので、企業自身も取り組みの成果を測るために長い時間と調査が必要です。

例えば日本の大手製薬会社は、ESG経営の成果を定量的に証明するため、社内のESGの指標88種類について平均して12年遡って1,088のサンプルを取りました。大企業ならまだしも、リソースの限られる中小企業で成果の検証はかなり難しいと言えます。

日本と台湾のESG経営の事例

ESG経営を行う

最後に、具体的なESG経営をみなさんにイメージしてもらうため、実際にESGに取組んでいる日本・台湾の事例を紹介します。日本以外のESG経営の取組みが知りたい方もぜひ参考にしてください!

日本のESG経営の事例:三菱ケミカルホールディングス

日本を代表する化学メーカー三菱ケミカルホールディングスでは、「人、社会、地球の心地よさがずっと続いていく」という「KAITEKI健康経営」を実施し、従業員の健康支援と働き方改革を支援しています。

具体的には配偶者の転勤や介護で異動を希望する社員への迅速な対応や、女性社員が育児の苦労を話し合うサロンの開設、製造現場のトイレ改善などを実施しています。

また化学メーカーの強みを活かしたESG経営として、植物由来の生分解性プラスチックの開発を進めるなど、ESGに積極的に貢献する会社として海洋ごみや温暖化対策にも乗り出しています。

台湾のESG経営の事例:兆豐銀行

Kdanの本社がある台湾ではESGに積極的な企業が増えています。今回は中小企業も真似しやすい事例をご紹介します。

台湾を代表する大手銀行、兆豐銀行では、業務のオンライン化や資料のオンライン発行を促進し、お客様の利便性を高めつつ同時に省エネや二酸化炭素を削減する経営を実践しています。

特にオンライン化によるペーパーレス化の推進は、年間A4用紙で約52万枚の紙の削減が見込め、環境対策として非常に有効です。

またガバナンスの面でも、記載漏れのチェックや計算間違いを防げる上、契約者情報を完全に暗号化できるので、顧客情報の管理レベルも高められます!

いかがでしたか?このブログが、これからESG経営を実践したいとお考えの皆様の参考になれば幸いです!

 

ESG経営の推進には電子サインサービスのDottedSign(ドットサイン)!

最後に、今回ご紹介した銀行の事例のように、ESG経営にはペーパーレス化も欠かせません。そこでおすすめしたいのが、Kdanが提供する電子サインサービス DottedSign(ドットサイン) です。

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またDottedSignには、対面署名機能やPublic Form機能(不特定多数の人にサインをしてもらう機能)なども備わっているため、書類が多い不動産や保険、銀行業の方も快適に利用できます!

現在、 DottedSignは14日間のトライアルを実施しています。もしこれからESG経営に本腰を入れたいという企業の皆様は、ぜひこちらからお問合せください!

執筆者

一橋大学経済学部卒業。大学在学中は労働統計学を専攻、統計データを活用した労働市場の最適化を研究。日本の某大手メーカーで11年勤務、うち2年は台湾駐在。現在は台湾にあるデジタルマーケティングの会社に勤務。

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